現在タイでは新型コロナウィルスのデルタ株が猛威を振るっており、連日新規感染者数が2万人を超えています。
バンコクでは一日の新規感染者数が4千人以上が続いている状況で、7月12日から始まったロックダウンも8月末まで延長となっています。
そんなバンコクでは8月の初旬から、タイ保健省、在タイ王国日本国大使館及び協力病院の連携によって、バンコク在住の日本人が利用可能な新型コロナ・ワクチン接種の機会が提供されています。
現在接種の行われているバンコク都内メドパーク病院のワクチン接種についてお伝えいたします。
タイ在住の日本人を対象とした新型コロナ・ワクチン接種について
タイ在住の外国人すべてを対象としたワクチン接種登録は開始されていますが、このほど日本人専用プログラムのワクチン接種が開始されました。
タイ在住邦人のためのワクチン接種は、以下の3つの条件が設けられています。
(8月18日現在)
対象者
・年齢40歳以上。
※開始当初は60歳以上でたが、8月16日からは対象年齢が40歳以上に拡大。
・7つの基礎疾患保有者
(1)重症慢性呼吸器疾患、(2)心冠血管病変、(3)慢性腎不全(ステージ5)、(4)脳血管障害、(5)化学療法を受けている途中の担癌患者、(6)糖尿病及び(7)肥満(体重100kg以上又はBMI35以上)
・12週以降の妊婦。
接種ワクチン
アストラゼネカ
接種費用
自己負担なし。
ワクチン接種の流れ
各病院へ直接登録、またはウォークイン。
・シーナカリン病院、セリラック病院
日本のパスポートを持参すれば、事前予約なしで接種が可能。
・サミティヴェート病院スクムビット、バムルンラード・インターナショナル病院、BNH病院、メドパーク病院、サミティヴェート病院シラチャー
各病院の登録リンクから事前登録
メドパーク病院のファイザーワクチン接種をめぐってのドタバタ劇
8月当初、予約プログラム開始から数日で対象年齢が60歳以上から50歳以上の日本人に拡大し、メドパーク病院ではファイザーワクチンが接種可能とのことで予約が殺到しました。
しかしSNS上では、ファイザーに関して日本大使館は関与しておらず、本当に接種可能なのか、また、50歳以下でも登録できた、などいろんな情報が錯綜。
実際その当時はメドパーク病院の登録サイトではファイザーワクチンが選択できるようになっており、8月10日から接種日が選ぶことができ、登録完了のメールまで受け取ることができました。
しかし、ネット上の懸念は的中。数日後に対象は最初に取り決められた通り、対象年齢は60歳以上で、50歳以上の申込者にはファイザーの代わりにアストラゼネカを接種する旨を伝えるメールが一斉に届きました。
ながくタイに住んでいる人なら、このようなドタキャンや急な変更は、ああやっぱり、という反応で、私もむしろ当日ではなく、前もって連絡があったことに驚きました。
アストラゼネカがデルタ株に有効という情報を見ていたので、アストラでもいいかなと思っていたせいもありますが。
しかし多くの人は落胆や苛立ちをおぼえたことでしょう。
メドパーク病院のワクチン接種会場の様子
メドパーク病院はバンコクの中心地アソークからMRT地下鉄で一駅のクイーンシリキット駅から徒歩2分くらいの場所にあります。
まだ新しい病院で、25階建ての大きな建物です。30以上の医療分野の専門家と提携しており、バンコクで最先端の医療を受けられる総合病院の一つです。
病院入り口に受付デスクがあり、パスポートを提示します。
ファイザー接種初日の10日はかなり来院者が殺到したようですが、数日経過したこの日は人がとても少なかったです。
病院内に入り、血圧を測り、身長体重を尋ねられます。受付で渡されたビニールは予防のため、血圧を測るときに腕に通すためでした。
そして現在の体調などアンケートと、誓約書サインなどを済ませます。
こちらワクチン接種のブースです。ファイザーとアストラゼネカに分かれています。
注射は痛みもほとんど感じられず、あっという間に完了。
病院に来てここまで15分かからなかったのではないでしょうか。
カウンターに書類を提出し、30分間副反応がでないか椅子に座って様子をみます。
時間がきて名前が呼ばれ、再度血圧を測って問題なければそれで終了です。あと、次回の日程を渡されました。2回目の接種は11月の予定です。
MedPark Hospital
住所:3333 Rama IV Rd, Khlong Toei, Bangkok 10110
電話:+6620233333
営業時間:24時間
マップ
副反応について
副反応が強めと言われるアストラゼネカで、やや緊張していましたが、当日は注射した方の腕がだるい程度。
そして2日目は腕が筋肉痛のようになり、夕方に少し発熱したくらいです。寝るころには熱も下がっていました。
これは個人差や年齢によってかなり違います。高熱がでたという人も多くいます。
シノバックなどの中国製ワクチンへの不信感
タイで真っ先に承認されたワクチンはシノバックなどの中国製ワクチンで、他はアストラゼネカくらいでした。
しかしデルタ株が流行りだして、シノバックを2回接種していた医療従事者がコロナに感染して死亡するなど、中国製ワクチンに対しての効果が疑問視されています。
実際抗体も低いパーセンテージでしか生成されていないとのことで、現在タイではファイザーやモデルナの入荷待ちが続いています。
しかしワクチンの入荷は遅れており、医療機関は現在空きがなく、重症化しても入院が難しい厳しい状況です。
国民の不満は今ピークであり、反政府グループ等による政治集会が頻繁に行われています。重症化を防ぐためにも早期のワクチン接種が望まれます。
ワクチン接種と今後
日本ではワクチン接種について否定的な意見もあるようですが、タイの、そして東南アジアの今後においてはワクチン接種を前提とした様々な規定が出てくるのは目に見えていますし、移動ではすでにワクチン接種が条件となっているものもあります。
もし飲食店入店など規制緩和するワクチンパスのようなものができたら、サービス業をはじめとする経済の立て直しに大きな変化が出ることでしょう。
それにしてもまずはロックダウンが早く解除になってほしいです。
<追伸>
本日メドパーク病院より2回目の接種をモデルナ予約できる案内メールがありました。費用は3000バーツ(およそ1万円)です。
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