6月18日〜23日の期間、バンコクのBANGKOK ART AND CULTURE CENTREにおいて、チェンマイ大学デザイン専攻Faculty of Fine Artsのファッションデザイン卒業論文作品展覧会「‘SAM LO ROI’ THESIS EXHIBITION」が開催されました。3~4 Fのフロアには卒業生による洋服やアクセサリーの作品が華やかにならびました。
ファッション業界へ羽ばたく若きデザイナーたち
コンテンポラリーアートを学んだデザイナーの作品は、展覧会場を美術館に選んでいるだけあってアート色の強いものが集まり、色彩とデザイン、素材、そして身につける上での機能性など、それぞれのデザイナーの個性が存分に表現されフレッシュなエネルギーを放っていました。
‘SAM LO ROI’ THESIS EXHIBITION 2019の主な作品
弧を描くフロアにならんだ個性的な作品を見ていきましょう。
デザイナー PAWARISA CHAN-ALONGKOT
25〜35歳の若年成人女性のためのアスリージャーを取り入れた自己表現を可能にするデザインということで、30代の大人の女性までカヴァーしているからでしょうか、スポーティーでありながらグラマラスな雰囲気があります。
こういった色使いはタイの学生の作品は派手になりすぎる印象がありますが、彼女の作品はポップできれいな配色だと思います。
デザイナー AMONRIT DOWRAM
“YOUTH DEGREE”重ね方が独特ですね。かぶりものもアクセントになっています。蛍光グリーン系にブルーをあしらってそこにアースカラーをあわせていますね。これ普段着でコーディネートするとしたら結構難易度高いのではないでしょうか。
このようなスケッチも作品の背景を見ることができて楽しいですね。
デザイナー CHORPHAKA SEANMEARNGMA
作品コンセプトに“being alone in Hongkong”とありました。個人的には香港というより、日本の大正ロマンや舞台衣装を感じさせます。パンツの刺繍が凝ってますね。
デザイナー KRITTANATCHA PAYAGKASAK
“Bondage of Education”、マテリアルもコンセプトも斬新です。
拘束衣としてこういった素材と色合い、というよりBondageというイメージとは対局にあるような発想が面白いですね。
デザイナー JINNICHA LUNGPUAN
inspire by stroke effect、華やかな装飾の衣装のように見えますが、実は彼女の父親が脳梗塞で入院してしまい、4年間病院を行き来した視点からの概念で作成されています。紐のような装飾には点滴のチューブが使用されています。
デザイナー TANANUN KONGKAEW
バッグやアイテムのアイデアスケッチなど。ディスプレイがユニークでかわいい感じです。
デザイナー AIRIN PHUASUWAN
モダンなアクセサリーのデザインも展示されました。
コンテンポラリーアート感覚のデザイン
ファッションデザインではありますが、コンセプトについてはコンテンポラリーアート寄りの感覚だったと感じました。しかし作品色の強くなる方向へ傾倒せず機能的な部分もきちんと表現されていたのではないかと思います。いつの日か彼らの作品が世に出ることを期待しつつ会場を後にしました。
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会場情報
Bangkok Art and Culture Centre
住所:939 Rama 1 Road, Wangmai, Pathumwan, Bangkok 10330
電話:(+66) 2-214-6630 – 8
営業時間:10:00-21:00 火曜〜日曜(休館日月曜)