ベトナム名物のシクロ。異国情緒があり、車では味わえない目線でとゆるやかな速度で町の景色を見ることができます。一度は乗ってみたいシクロですが、昨年連続してぼったくり被害が発生しており利用には注意が必要です。そんなシクロとホーチミンで起きたぼったくり事件についてご紹介いたします。
シクロとは
ベトナムとカンボジアでの自転車タクシー。自然の風をうけながらゆっくりと町中を見てまわることができ、旅情を満喫できる。ホーチミンでは以前もっと多くのシクロを見かけたが、車社会となった現在、徐々に姿を見ることが少なくなってきている。
ホーチミン１区のシクロをよく見かける場所
シクロはホーチミン１区の観光地周辺をウロウロしています。定番観光地にいればそのうち当たるといった感じですね。比較的見かける場所は、ドンコイ通り、サイゴン大教会、ベンタイン市場などが多いように思います。
シクロの乗車賃
シクロの乗車賃は事前確認と交渉になります。最近ドンコイで会った観光シクロの運転手に値段を聞くと、近辺の観光地の写真を見せながら、それらをまわって50万ドン（約2,200円）と言ってました。
特に相場を知っているわけではありませんが、交渉は都度行い、必ず時間に対してなのか、まわる場所の数や距離なのか、特に2人連れの場合は1人に対しての金額なのか2人に対しての金額か必ず確認しましょう。
上記の乗車賃からすると下にあげたぼったくり被害がいかにひどいかがわかります。
連続したシクロのぼったくり被害
元々値交渉で揉めたなどは昔からよくあるシクロですが、以前より観光客が増えて取締も厳しくなっている現在のホーチミンでも悪質なぼったくり被害が発生しています。
以下、昨年起こったぼったくり被害についてです。
被害者・日本人男性（2019年8月）
日本人男性(83歳)が宿泊していた1区トンドゥックタン通りの、リバティーセントラル・サイゴンリバーサイドホテルから出てきて散歩に出かけたところをシクロ運転手が話しかけながら後を付いてきて、ベンタイン市場近くまで行くと、帰りはシクロに乗るよう誘ってくるので乗ることにした。
男性は5分ほど乗車してお礼に50万ドン渡そうとしたところ、不満を言うので財布からお金を出そうとしたところを運転手がいきなり財布に手を突っ込んで、中にあった紙幣を全部掴み取って逃走したとのこと。被害額は290万ドン(約1万3400円)でした。
通報を受けたホーチミン市観光局は、事件調査を同局と交通運輸局の査察部に支持して、被害者への弁償と犯人特定と処分の依頼する方針であるとのことでした。
男性は乗車時に値段の確認を怠ったと言ったそうですが、ネットでも声が上がったようにこれは強盗事件といえるでしょう。
ニュース引用元 VIETJO
被害者・フィリピン人女性
2人のフィリピン人観光客がホーチミン市内で統一会堂に行くためにシクロに乗車。乗車時に彼女たちはシクロ運転手と乗車賃を15万ドン（約750円）と取り決めて乗車にも関わらず、3区にある戦争証跡博物館前で降車した際に、シクロ運転手のSam Van Dung容疑者が追加請求したため、1人の女性は20万ドン（約1100円）を支払ったそうですが、もう1人の女性は合意した金額の10倍の支払いを求められたため、これを拒否。
するとTran Quy Vinh容疑者は財布を奪おうとする行為に出るもこれは失敗。しかしVinh容疑者はフィリピン観光客らを怒鳴り散らして脅したといい、最終的に、150万ドン（約7500円）を支払ってその場は収まり、2人は警察に通報したとのこと。
このように事前に乗車賃を取り決めていても更にお金を脅し取ろうとする悪質な事件が日本人男性の被害が起きたばかりのときに発生しています。
ニュース引用元 POSTE
せっかくのシクロを乗りづらくする事件
もう随分前のこと、ドンコイ界隈だったかと思いますが、夜、私が人もそれほど多くない時間に歩いていると、シクロ運転手が声をかけてきたので、あしらって行こうとすると、いきなり私の腕を掴んできたので、怒鳴って振り払うということがありました。私の断り方が気に入らなかったのか知りませんが、離れても遠巻きにこちらを見ていた感じがなんとも嫌な印象でした。
乗り物としてはとても魅力があるシクロですが、柄の悪い運転手や、ぼったくり被害事件のニュースを見るとやはり乗ってみたくても躊躇してしまいますね。
さらに取り締まって改善していかないと、折角の交通の文化の一つがどんどん少なくなっていきそうで残念です。
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