タイで有名な焼き物といえば雅やかな色彩が特徴の磁器ベンジャロン焼きがあります。美しい金色の縁取りにカラフルな彩色が施された器はまるで宝飾のようで多くの人に好まれています。そんなベンジャロン焼きの絵付け体験ができるステラ”Stella Hobby Lounge Art café”という日系のお店がバンコクのエカマイにあります。バンコク在住の主婦層を中心とした女性の間で人気が高まっているその同店をご紹介したいと思います。
ベンジャロン焼きとは
まずベンジャロン焼きとはどのような焼き物でしょう。そのゴージャスな彩色からとても目を引くこの焼きは、アユタヤ王朝の17世紀前後から始まったとされています。焼き物の歴史でも重要な歴史を持つ中国が明朝の時期に色絵磁器がタイに伝わってきました。明朝といえば染付の磁器も有名ですが、色彩豊かな色絵の方がタイでは好まれたのでしょうか。当時の製作環境からタイでは生産できなかったため、中国へ陶工を派遣していたそうです。この豪華絢爛な色彩の焼き物は王室に収められるようになりましたが、時代とともに一般庶民の食器として浸透していきました。
Stella Hobby Lounge Art caféへのアクセス
ステラはエカマイのスクンビットソイ63沿いにあります。BTSエカマイ駅から歩くと20分くらいかかりますが、タクシーなら渋滞してなければ10分以内で行くことができます。スクンビット通りからスクンビットソイ63を北に進んだ右手となります。
マップ
店内の様子
白くて清潔感のある店内には絵付けに使われる線描きのベンジャロン焼きの食器がたくさんならんでいます。
種類豊富な食器。
使いやすそうなマグカップなどもあります。
茶色い縁取りは窯で焼くと金色に発色します。
スタッフの方が絵付けをしていました。細かい模様もきれいに彩色されていきます。
ベンジャロン焼きの販売商品もディスプレイされています。現代的な絵柄や、有名アートの絵柄などおしゃれですね。
ベンジャロン焼きの絵付けについて
絵付け体験のお値段
基本価格は800バーツ(約2800円)で、器の大きさなどによって値段が変わってきます。中皿は1枚、箸置きの小物などは4個で、小皿は2枚でそれぞれ800バーツ、そして大皿などは1000バーツ(3500円)からといった価格設定になっています。これらの料金に含まれるのは、体験料、器代、作業時のドリンク代、窯の焼き代の全てが含まれています。
絵付けは予め線描きされたものを使用しますが、完全なオリジナルで作る場合は値段設定が高くなるそうです。これは技術的にも難しいので通常は受けていないようです。
絵付け体験の時間
絵付けの時間は、選んだ器の大きさや難易度などによって個人差があるかと思いますが、スタッフの方が言うには早くても40分はかかるようで、おおむね1時間〜2時間という感じでしょうか。
絵付け作業
テーブルには絵の具が置かれています。ただし色のある焼き物は酸化や還元による化学変化で発色しますので、絵の具の発色サンプルを参考にしながら絵付けしていきます。
細かな絵付けですが、スタッフの方がサポートしてくれるので、上手くいかないときも安心です。
作品の受け取り
絵付けから1週間で、受取日は金曜に設定されているようです。ホワイトボードにピックアップの日が書かれています。
また、スピード仕上げも可能で、別途1000バーツを支払えば翌日の受け取りが可能です。このサービスにすれば短期でバンコクに来られた旅行者の方でも体験可能ですね。
筆を使って色を入れていく楽しみ
陶芸教室のろくろ体験などは時々見かけますが、バンコクの町中のカフェスペースのような場所で、タイの伝統的な焼き物の絵付けができるというのはなんとも面白そうですね。ものを作るのが好きな方は一度自分テイストのベンジャロン焼きをステラで作ってみてはいかがでしょう。
>>お料理好きで外国語に興味があるなら
店舗情報
Stella Hobby Lounge Art cafe
住所:63 (Ekkamai) ,klongton-nua,Wattana 112/2 Sukhumvit Rd, Phra Khanong, Khlong Toei,Krung Thep Maha Nakhon 10110
営業時間:月~金 10:00~18:00(絵付けの体験受付15:30まで。平日5名以上は要予約)