
3月28日(金)日本時間で15時20分頃、ミャンマーでマグニチュード7.7の大きな地震があり、その揺れは震源地から1000キロも離れたタイのバンコクまで影響が出ました。ちょうど私が買い物を済ませ、バンコクの自宅のコンドミニアムへ帰宅したときのことです。
そのときのコンドミニアムの様子と、部屋のダメージについての記事です。
地震発生時「まっすぐ歩けない」
プロンポンから同じスクンビットエリアの自宅へ到着し、食材などの荷物を抱えて敷地内を歩いていると、
なんだか「まっすぐ歩けない」。
ひどい目眩でもしているのかなと思い、倒れる前に部屋に入らないと、と意識をしっかりさせようとしながら歩いていると、普通に歩けるようになりました。
一時的な目眩かと思い、建物の中に入ってエレベーターに向かっていると、非常階段から大勢の人々が慌てて出てきます。
なにかイベントでもあったのかなと思って列んでいた人とポカンと笑っていたら、となりにいた人が「earthquake!」といって早く外に出るように促してくれました。
帰宅時の目眩と思っていたものは、実は地震だったんですね。合点がいきました。
外では大勢のコンドミニアムの住人が建物から離れるように指示を受けています。
敷地内で待機
余震に備えてか、住人は敷地内で待機です。
まわりを見渡すと、寝間着の人や、裸足の人がちらほら見られ、そのパニックぶりが伺えます。枕と毛布を持っている人を見たときは少し笑いましたが、発生後は泣いている女の子もおり、これほどの揺れのあった地震を体験したことのないタイの人たちにとっては仕方ないことだなと思いました。
地震に慣れている日本人としては、地震そのものに対しては落ち着いていましたが、タイは地震など無いと高をくくって高層ビルを建てまくっており、自宅も高層物件の部類なので、その耐震構造にはかなり不安があります。
先の見えない待機時間が続き、SNSを見ていると、ビルが倒壊した動画や、屋上のインフィニティプールから水が落ちてくる動画などがアップされており、予想以上の被害に驚いておりました。
それにしても暑い。
現在タイは暑気に入っており、つまり真夏であり、しかもタイ時間で14時をまわった一番暑い時間帯でした。

15時くらいで36度!
物件スタッフの方々が水を買ってきて配給してくれます。とてもうれしかった。
そして待つことおよそ2時間半、やっと部屋に入ってもOKとのことで中に入れました。
部屋のダメージ
自宅は40階ほどあるコンドミニアムの26階の部屋です。高層階になるので、結構揺れがあったと予想されます。

やっと建物の中に入れて、自分のフロアに着くと廊下の天井はこの有り様。
恐る恐る自分の部屋に入ります。倒れるようなものは置いてなかったので、一見荒れた感じはありませんでしたが、、

ふとリビングの壁を見ると無惨な亀裂があちこちに入っていました。
かなり揺れていたことがわかります。

ベッドルームも天井や柱部分に亀裂が入っています。
破片も散らばっており、掃除するのに時間がかかりましたが、日没前だったのは救いでした。
もし地震があったとき部屋にいたら、相当な恐怖を感じただろうと思います。外にいてよかった。
さすがに誤解されないとは思いますが、退出時に原状復帰確認のために、とりあえずダメージの写真をタイの不動産のエージェントに送ります。部屋のオーナーに見ておいてもらう必要があります。タイ人のスタッフの方と安否確認して一段落。
まだ余震が不安
その夜は、余震が来ないか不安でした。
幹線道路がそばにあるので、ひっきりなしに救急車が通ります。
一夜明けて、再度掃除をして、洗濯しようとバルコニーに出ると、手すりの横の柱にも亀裂が(汗)。快晴で、普段と変わらない一日が始まり、まだ余震が気になりますが、ひとまず落ち着いた感じです。
私は2005年の福岡大地震を自宅で経験しており、当時マンションの11階に住んでいたのですが、マグニチュードの差はあるとはいえ、11階ですら外に放り出されるのではないかというくらいの揺れでしたので、今回もしこの高層階の部屋にいたら揺れも相当あったでしょうし、壁に亀裂が入っていくのを目の当たりにすることになったかと思うとゾッとします。
今回の地震は、タイの不動産の構造について、大きな見直しの機会となったのではないかと思います。被害にあった方々、特にあのバンコクの倒壊したビルの建設現場働いていて亡くなった方々は気の毒でなりません。
ほんとうに追い打ちをかけるような余震がないことを願います。