ミャンマーのホテル・観光省は8月16日、日本のパスポートを持つ旅行者への観光ビザ免除を2020年9月末まで延長すると明らかにしました。更に1年のビザ無し延長ということで、アジア最後のフロンティアといわれるミャンマーを手軽に観光するチャンスですね。では観光ビザ免除措置延長について詳細をお伝えいたします。
伸びを見せた観光客数
昨年このビザ免除が施行されたときは、ミャンマーへ行ってみたいと考えていた方にとっては大きなニュースだったと思います。そして今回の期間延長は観光客増加の成果を上げた結果といえます。実際、今年1~6月にミャンマーを訪れた日本人は前年同期比24%増の6万574人を記録したそうです。
日本以外の国も大きな伸びを見せており、韓国は同84%増の5万9,568人。中国人にいたっては140%増の32万882人という来訪者数で、昨年同期の13万3,697人の2.4倍でした。当然観光業界からは措置延長の声が上がっていました。
その他の国の緩和借置
今回のビザ免除は日本のほか、韓国、香港、マカオのパスポート保持者についても同様に観光ビザの取得が免除されます。この他の国については、空路で入国する中国人、そしてインド人は到着ビザ(VOA)取得のみで入国可能となる緩和措置が継続されます。
ミャンマー観光ビザ免除の要件
対象者
日本及び韓国籍の一般旅券所持者。
試行期間
2018年10月1日から2020年9月30日入国分まで
無査証滞在の要件
1.旅券の残存期間が入国時6ヵ月以上あること。
2.旅券の未使用査証欄が入国時2ページ以上あること。
3.1ヶ月以内に出国するための有効な航空券を所持していること。
4.観光目的のみ30日以内の滞在が可能。パッケージツアー、個人旅行を含む。添乗員、マスコミ関係者が観光目的で渡航する場合も査証免除対象となる。
5.入国は次のいずれかの地点に限る。
・国際空港:ヤンゴン国際空港、マンダレー国際空港、ネーピードー国際空港
・国際港:ヤンゴン港
・タイとの陸路国境地点:Tachileik、Mayawaddy、Kawthaung、Hteekee
6.ミャンマー政府が定める旅行制限区域(外国人立入禁止区域)への訪問は不可。
7.ミャンマー政府が定める法律、規則、命令、指令を厳格に遵守すること。
以前の高いハードルであった「入国時1,000ドル所持していること」や「出国する航空券の所持」はなくなっています。
中国人観光客への依存と打開策
前述のようにミャンマーを訪れる観光客で最も目立つのが中国人です。どこの国に行っても見かけますね。そして近年周辺国同様にミャンマーでも問題になってきているのが中国の「ゼロドルツアー」です。ゼロドルツアーとは中国系旅行会社がツアー代を無料、またはほぼゼロにするかわり、観光客を特定の店につれて行き強制的に高額商品を買わせ、そのキックバックを主催者側が受け取るという強制ショッピングツアーで、マレーシアのアセアン・ポストなどはゼロドルツアーに来てほしくないという記事を掲載しましたね。また、タイ政府はすでに、税収の損失が見込まれるとして、ゼロドルツアーの締め出しを決定したことが伝えられています。
近年この押し売りツアーによるトラブルが頻発しており、大きな摘発となった場合は一気に中国からの観光客が減ってしまう懸念のあるミャンマーは、その打開策としても今回のような中国以外の国への緩和による観光客増加を期待している面があることでしょう。まあ、いずれにしても来年はさらに成果が上がり、一気にビザ免除という流れを期待したいです。
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