長年放置していた、虫歯が原因と思われる奥歯が悪化し、高い治療費を覚悟しながら歯医者にかかってみると、抜歯しか解決策がない状態になっていました。
そして抜歯後に選択したのがインプラント。タイではインプラント治療は一般的で、もちろん保険はききませんが、費用は日本より遥かに安く治療できます。
タイでインプラントしたその経緯から治療完了までの体験談を詳しくご紹介いたします。
インプラントとは
インプラントは、歯を失った場合に行なう治療の一つで、インプラントという言葉は、「移植」などを意味しており、歯以外に心臓のペースメーカーや美容のシリコンなどもインプラントの一つとなります。
歯のインプラントでは、顎の骨に生体親和性の高いチタンやチタン合金でできた歯根を埋め込みます。この人工歯根がインプラント体で、その上に義歯をはめ込んで完了です。
インプラント最大のメリットは、顎の骨に人工歯根がしっかりと固定されるため、本物の歯のような感覚で噛むことができます。デメリットはやはり保険対象外なので高額になってしまうことです。しかしタイはインプラントがポピュラーであるため、日本に比べると遥かに安くインプラントを受けることができます。
インプラントを決意した経緯
バンコクの日本語が通じる歯医者をさまよう
インプラントをすることになった経緯は、奥歯の痛みと、顔半分にしびれが出たことが発端でした。
奥歯の痛みは数年前からあり、常に痛みがあるわけではなく、噛み合わせたときにピンポイントで痛みを感じていました。この歯については、バンコクの日本語が通じる歯医者にいくつかかかったのですが、どの歯医者も自分が痛みを感じている歯を特定できなかったため、治療まで至らず、歯医者は保険がきかないので、治療費が高いせいもあり、そのまま放置していました。
ネットで割と評判が良い某歯医者にも行きましたが、見事に誤診でしたね。そのため日本人向けの歯医者に対する信頼がすっかり薄れていきました。
まあ、ピンポイントで噛み合わせたときだけ痛くて、食事のとき以外はなんともないので、自分でも正確にどの歯(どちらの奥歯)が悪いのかわからない状態でしたが。
そんな感じで奥歯の放置を数年していたら、2022年の2月くらいに奥歯に痛みのある方の顔半分にしびれが出るようになり、耳の裏や顎のあたりまで違和感があったため、これはなんとかしないと虫歯が他の部分に影響し始めているのではないかと危機感を覚え、再び歯医者を探すことにしました。
前回の歯医者行脚で行ったところは当然外して、新たにかかった最初の日本語が通じる歯医者は、原因特定に自信がないので大学病院に行くことを勧められる始末で話にならず、その次にかかった歯医者でやっと納得できる診察を受けることができました。
虫歯かと思いきや歯根の骨折だった!
治療まで至った歯医者はクローバー歯科医院で、場所はBTSナショナルスタジアムから徒歩圏内です。大きくはないのですが、とてもきれいな歯医者で、通訳のタイ人スタッフの方も非常に日本語が上手です。
診察・治療のときドクターとのやり取りを一つ一つきちんと丁寧に日本語で通訳してくれますのでとても安心です。
クローバー歯科医院
URL:https://www.cloverbysd.com
<マップ>
その日クローバー歯科医院で診察してくださったのは若い女医さんで、原因となっている歯を特定するため、かなり綿密な診察をしてくださいました。最初にかかった歯医者で撮ったレントゲン写真を見せましたが、口腔内全体の写真であったせいか、あまり役に立たず、新たに局所的にレントゲンを撮ったところ、虫歯ではなく、なんと歯根が骨折して溶け始めており、周りも溶け始める手前だとのことで、すぐに抜歯した方がいいと伝えらました。
タイでは日本と違い、簡単に抜歯を勧めるケースが多く、高額ですがさっさと抜いてインプラントにするのは割とポピュラーです。まあその方が歯医者は儲かりますしね。
ただ、歯根の骨折の場合、解決方法はほぼ抜歯しかなく、一晩抜歯以外の方法を調べたり考えたりしましたが、諦めて抜いてもらうことにしました。
親知らずは抜歯したことがあるのですが、それ以外の歯を抜くのはどうも抵抗がありますね。
抜歯
タイでは医者はすべてそれぞれの専門にわかれています。そのため、一人のドクターがすべての治療を行うことはなく、抜歯には抜歯専門のドクターがいます。
そしてその日担当してくださったのもまた女医さんでした。タイの歯医者は女医さんが多い印象ですね。麻酔を打って、問題なく抜歯は完了しました。
アフターケアもLINEで抜歯後の注意点など日本語のイラスト付きで送ってくれるので、とても親切な対応です。
抜歯の費用
900バーツ
インプラントの歯医者選び
抜歯した後は、インプラントか、入れ歯の2つの選択となります。流石に入れ歯は選択肢に無かったので、インプラントを希望しました。
インプラントのメーカーはいくつかあり、クローバー歯科医院で最安値だったのは、ブラジル製で、値段は65,000バーツ(2022年時点)。日本円でおよそ25万円です。
日本より安い費用であるとはいえ、予期せぬ抜歯にインプラントでしたので、そこまでのお金をかけたくはありません。そこで、申し訳なくはありましたが、治療は抜歯までにして、インプラントは他の安いものを取り扱っている歯科クリニックを探す旨を伝えたところ、快く賛成してくれました。
インプラントを売りにしている歯科クリニックはバンコクにはたくさんあります。ネット検索で、やはり日本語が通じる歯科クリニックにいくつか問い合わせ、レスが遅すぎるクリニックは期待できそうにないので排除し、これなら、という値段で治療を決めたのがSmile Gallery Dental Clinic スマイルギャラリー デンタルクリニックです。
Smile Gallery Dental Clinic
このクリニックは院長先生が日本語堪能で、普通に日本人と会話する感覚で疎通ができます。
やはり日本語で相談できるのは安心感が違いますし、知っておきたいこともきちんと理解できるのがいいですね、ネット上でも評判です。下記のLINE IDに直接メッセージを送って相談できます。
Smile Gallery Dental Clinic
URL:https://www.smilegallery.clinic
LINE ID:mixymixymix
<マップ>
インプラントのブランドと費用
スマイルギャラリーが取り扱う最安値のインプラントは、韓国ネオバイオテック社 Neobiotechのインプラントです。
費用は35,000バーツ(2022年時点)。
30,000バーツでも可能でしたが、インプラントがぐらついたとき取り替えずに、ネジを締めて対処できるタイプの35,000バーツの方にしました。
(日本円でおよそ135,000円)
ただし、日本にはネジを締める工具を持った歯医者がないそうです。滅多にないそうですが、以前ネオバイオテック社のインプラントを埋め込んだ日本人の方が、タイから他国への異動が決まったとき工具を購入されたそうです。
ですので、もし日本に本帰国が決まった場合などは工具を購入しておく方がいいかもしれません。
インプラントの埋め込み
かかった時間:約1時間
抜歯から3〜4ヶ月ほどでインプラントの埋め込みができるそうですが、私の場合、抜歯の傷の治り具合が遅かったので、約5ヶ月後にインプラントの埋め込みをしました。
チタンまたはチタン合金の人工歯根を、顎の骨に埋め込む手術で、担当してくれたのはやはり若い女医の方でした。
埋め込んだインプラントはこれです。一応サイズを見るため2つ用意されていました。
見るからに怖い手術のための器機。
まず麻酔を打ってしばらく待ちます。痛みを感じないかチェックして、完全に麻酔が効いたことが確認できたら開始です。
麻酔が効いているので、どのような状況なのかわかりませんが、ドリルを使うときは頭蓋骨に響きます。痛みはないのですが、なんとも不気味で落ち着かない感じ。
そうして1時間ほどで無事、インプラント埋め込みが終わりました。
清潔を保つため、うがい薬が出されました。
この日の支払い
15,430バーツ
人工歯根とインプラント手術費用で約15,000バーツ、うがい薬の料金。事前に聞いていたとおりでした。
インプラント埋め込み手術後の夜
手術を受けた当日の夜、痛み止めなどは特に出されなかったので、やや不安ではありましたが、買い置きの痛み止めがあったので、まあ大丈夫かなということで様子を見ていました。ただ、出血はしばらく続きましたね。
そして麻酔が切れてくる約3時間後、鈍い痛みをじわじわ感じはじめます。激痛ではないのですが、鈍く重い痛みで、眠れなくなるのを避けるため、ここで痛み止めを投入。
タイの頭痛薬・痛み止めはとても強く、よく効くため、特に夜中目が覚めることもなく安眠できました。
翌日も痛みはほとんどなく、当然食事のときは片側の歯でしか噛めませんが、それ以外は不便さを感じることはありませんでした。
もちろんお酒がダメです!
術後の定期チェック
1回目 1週間後
術後1回目の経過チェックは1週間後でした。特に問題なしでこの日はすぐに終わりでした。
この日の支払い
120バーツくらい
(この後の歯の状態チェックはおおむね似たような金額です。)
2回目 2週間後
さらに1週間後チェック。そして抜糸しました。手術中になんとなく糸のようなものが顔にくっつくなあと思っていたとき縫合していたのでしょうね。
この日からお許しがでてお酒OK!
3回目 1ヶ月後
1ヶ月が経過してチェック。順調とのことで次回は数ヶ月先です。
型取り
かかった時間:約15分
インプラントの埋め込みから約6ヶ月。義歯をインプラントに固定するはずですが、クリニックから連絡がないので、こちらから連絡をとってみると、ではやりましょう、と。
タイあるある状態でその週行くことに。笑
人工歯根はばっちり顎の骨と融合して問題ないとのことでした。通常は抜歯から4ヶ月ほどとのことです。
この日は型取りをやります。
日本の型取りと同じで、おそらくアルジネートというピンクの軟らかい材料をくっつけて型を取ります。上と下の両方の歯の型をとって終了。15分かかってないくらいです。型は一週間後にできるということで、予約を入れてもらいました。
義歯を装着
かかった時間:10分少々
型取りから1週間後、いよいよ義歯の装着です。診察室に入ると、義歯が出来上がっておりました。色形ともに本物の歯のようです。
このように義歯の頭からネジを入れて
インプラントに締めて固定し、被せ物をして終わりです。
義歯をインプラントの歯根の上に押し込むと、窮屈で、歯茎に角があたって少し痛みを感じましたが、いたって普通のことで、徐々に慣れると言われました。
被せ物をつけて噛み合わせをチェックします。噛む動作を何度かやって細かく削って調整してもらいました。
1週間しても違和感がある場合は連絡してくださいとのことでしたが、2日ほどですっかり馴染んでいました。
これにてインプラント治療終了です!
この日の支払い
20,070バーツ
義歯、装着費、型取り
奥歯でしっかり噛んで食べることができる幸せ
数年ほったらかした歯がまさか歯根の骨折だったとは驚きでしたが、人生初のインプラントをすることになったおかげで、歯が復活しました。
奥歯でしっかり噛んで食べることができると、QOLも上がり、顔の皮膚をささえる上でもアンチエイジング的な美容の部分でも関係してきますので歯は本当に大切です。歯磨き粉も高いですが、評価の高いDENTISTEに変えました。
タイではBLACKPINKのLiSAが広告塔になっていますしねw
億劫だった歯医者ですが、これを期に歯周病予防にプラーク除去なども間をあまり空けずやっていかなくてはと思います。
>>海外のサプリがしょっと心配だったらDHCの通販で探してみてはいかがでしょう。高い品質と安全性、効果と価格のバランスを追求したDHCなら安心ですね!