
ベトナム中部ダナンの旅のエスカレーションとして、最も人気のある観光地といえば古都ホイアンでしょう。旧市街の建物や、川に浮かぶ船にランタンが灯る風景たっぷりの街です。旧市街地は世界遺産に登録されているホイアンについてご紹介いたします。
ホイアンについて

ホイアンは、ベトナム中部のクアンナム省にあり、ダナンとともに人気の観光地です。1999年に「ホイアンの古い町並み」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。旧市街とチャム島は、2009年よりユネスコの生物圏保護区にも指定されています。
日本とゆかりがあり、江戸時代に朱印船貿易のよる交易が盛んで、日本人街が形成されました。旧市街地の来遠橋は、通称「日本橋」とよばれ、ホイアンで最も有名な観光スポットの一つとなっています。
ホイアンへのアクセス
ホイアンは、ダナン市内から南に30kmほどの位置にあり、車で40分前後です。ホイアンへは、ダナン国際空港やダナン市街地からタクシーか、Grabでの移動が一般的です。
タクシー

運賃の相場は400,000ドン(約2300円)で、長距離ではメーターを使わないため、事前に料金を確認しましょう。
Grab
一般タクシーに比べ安めのGrabは一番おすすめです。料金があらかじめ確定していおり安心です。運賃は時間帯によって変動しますが、300,000ドン(約1750円)くらいからが目安となります。
ホイアンの旧市街を散策
来遠橋(日本橋)

ホイアン観光で、日本人にとって一番興味深いのが日本橋とよばれている来遠橋でしょう。1593年に日本人によってかけられた太鼓橋で、幅3m、長さ18m、瓦屋根付きのです。当時の日本人町と中華街を結んでいたとされており、朱印船貿易で日本と交流が盛んであったホイアンには、江戸時代の鎖国政策が始まるまで、多くの日本人がホイアンに移住していました。その関係を象徴するのがこの日本橋です。橋は老朽化のため2020年より修復作業が行われていましたが、2024年8月に完了しました。

橋の中を通ることができます。橋からは運河とトゥボン川を眺めることができます。
古い建造物とトゥボン川

レトロな黄色い壁の建物が印象的なホイアンの旧市街。

細い道がいくつもあり、お店があったりします。

夜はランタンに明かりが灯り、どこか懐かしい気分にさせてくれます。

旧市街を流れるトゥボン川はボートに乗ることができます。日が落ちてからの川にかかる橋からは、ランタンの灯が漂う幻想的な風景となります。川沿いにはカフェなどがありますので、川を眺めながら過ごすことができます。

トゥボン川の近くにはナイトマーケットもあり、おみやげ物や、食べ物の露天が出ています。
旧市街地の観光施設見学

旧市街地には、中国人が住んでいた古い建物などを見学することができます。インフォメーションセンターでチケットを購入して入場します。
福建会館

17世紀頃に福建省から移り住んだ華僑によって建設された建物で、当時集会所だったそうです。施設の奥には、海難事故から守ってくれると言い伝えられている、道教の最高神の天后聖母が祀られています。
貿易陶磁博物館

貿易陶磁博物館は、国際貿易の行われていた時代の陶器が展示されている博物館です。海のシルクロード博物館ともよばれており、陶磁器だけでなく日越交易の貴重な資料も見ることができます。

京都の建築デザインが取り入れられた、中庭なども鑑賞することができます。
タンキー家(進記家)

タンキー家は、広東省出身の中国人貿易商の旧家で、約200年前に建てられた家ですが、現在も7代目の当主が暮らしています。施設内は吹き抜けになっており、洪水の多かったホイアンでは、浸水を避けるため、荷物を二階に運ぶことができる構造になっています。
フーンフンの家(馮興家)

フーンフンの家は、約200年前に建てられた貿易商の家で、現在は8代目が住んでいます。
柱は中国、屋根は日本と、建築様式が混ざりあったユニークな建物です。
朱印船のレプリカ

朱印船のレプリカが展示されています。このレプリカは、2017年に長崎県とクアンナム省が友好交流関係を樹立した記念に長崎県より寄贈されたものです。
ホイアン市場

ホイアン旧市街地の中心部に市場が大きなあります。食品からおみやげ物まで売っており、ベトナム料理の食事もできます。
ダナンとはセットで訪れたいホイアン
ベトナム中部の旅で、ダナンを起点に是非足を運びたいのがホイアンです。ノスタルジックな黄色い建物やランタンを眺めて、ゆっくり過ごすひとときは、日常とは異なるゆったりとした時間の流れを感じることができるでしょう。
ダナンから日帰りで行くことができますが、できれば夜のランタンを満喫するため、一泊してみるのをおすすめします。