スコータイ地方には3つの世界遺産があります。スコータイ、シーサッチャナーライ、そしてカムペーンペットです。
スコータイから日帰りで行けるカムペーンペット歴史公園は、他2つの歴史公園とはまた違う独特の仏像や建造物があり興味深い遺跡です。
カムペーンペット歴史公園のアクセスや見どころについて詳しくご紹介いたします。
カムペーンペット歴史公園について
カムペーンペット歴史公園は、スコータイ朝時代の遺跡で、スコータイ歴史公園、シーサッチャナーライ歴史公園と同じく、「スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町」として、1991年にユネスコの世界遺産に登録されました。
カムペーンペットという名前は「金剛の城壁」という意味で、ビルマからの侵攻を防ぐために防壁を築いたとされています。
スコータイ朝時代からスコータイ以外に北部の文化の影響が見られ、それらが融合した独自の様式が生み出される土壌にありました。
現在は残っているのは、1767年にビルマの侵攻によって破壊された煉瓦の寺院や仏像などです。
スコータイの世界遺産
カムペーンペット歴史公園と同じく世界遺産に登録されている歴史公園の詳しい記事もあわせて是非お読みください。
カムペーンペット歴史公園へのアクセス
カムペーンペットへのアクセスは、スコータイを中心に遺跡巡りをされる場合を想定して、スコータイからの行き方をご紹介いたします。
スコータイからカムペーンペットまで約80km。車でおよそ1時間です。
スコータイバスターミナル 〜 カムペーンペット歴史公園
スコータイバスターミナルからカムペーンペット行きの車が出ています。
ソンテウのチャーターなどもあります。一日チャーターで1000バーツ前後くらいかと思いますのでおすすめです。その他レンタルバイクなどがあります。
私はチャーターせずに行きました。
このときの時刻表は、
7:50
9:20
10:10
なるべく早めが良かったので、7:50で行きました。
そしてこれがカムペーンペット行きの車。バスかと思っていたら、なんとソンテウ。
しかも途中で分解してしまうのではないかと心配になるような年季の入った車です。
運賃は70バーツ。
のどかで平坦な道を大丈夫なのかと思うくらいのスピードで飛ばして行きます。
足元に積荷のダンボールがあったのですが、中からいきなり「コケコッコー!」の声が!荷物の中身はニワトリだったんですね(笑)
1時間以内でカムペーンペットに着きました。歴史公園はここだと運転手が車を停めて降ろしてくれました。
歴史公園の前には城壁があり要塞都市の跡を残しています。
カムペーンペット歴史公園のまわり方
カムペーンペット歴史公園は、ブルーの部分の城壁内と、オレンジの部分の城壁外の2箇所になります。
城壁内は遺跡が集中しているので、30〜40分もあればゆっくり見ることができます。遺跡の他、見どころとしてカムペーンペット国立博物館、シヴァ神像などがありますので、これをあわせてまわると2時間くらいかかるでしょう。
城壁外まで歩いて行けますが、自転車がレンタルできれば遠くは感じません。
レンタサイクルがない!
スコータイやシーサッチャナーライのようにレンタサイクルでまわるのを前提にして来たのですが、なんとこのとき歴史公園にレンタサイクルがありませんでした!
多くのブログで、レンタサイクルでまわってと紹介されていたので、コロナ渦中のせいかわかりませんが、まさかないとは思ってもみませんでした。
城壁内がスムーズにまわれたので城壁外も散歩がてらにまわれるだろうと、全て歩いてみましたが、かなりハードだったのでおすすめしません。(運動も兼ねてまわるなら有りかな)
ですので、スコータイのソンテウチャーターか、レンタサイクルを前もって確認するか、カンペーンペットに着いたらまずはトゥクトゥクを押さえるなどが必要です。
もし城壁内だけ見るなら歩きでも全然OKですが、メインともいえる城壁外の遺跡は記憶に残る素晴らしいものなので、ぜひ城壁外も見てほしいです。
基本情報
Kamphaengphet Historical Park
所在地:Nong Pling, Mueang Kamphaeng Phet District, Kamphaeng Phet 62000
営業時間:6:00 – 18:00
カムペーンペット歴史公園 城壁内
チケットカウンター
チケットカウンター、案内所は東西2箇所ある入り口にあります。これは東側の入り口です。
城壁内入場料は100バーツです。城壁内と城壁外の通しチケットは150バーツなので、どちらもまわる方は通しチケットを買いましょう。
マップ
ワット・プラケーオ Wat Phra Kaeo
バンコクにもあるワット・プラケーオと同様に王宮寺院で、カムペーンペットでも最大級の規模です。
伝承ではエメラルドの仏像が安置されてあったのだとか。
ラテライトの土台が残っています。多角形のフォルムはシンメトリックできれいです。
顔のない坐像がいくつもあります。頭や胴体につなぎ合わせた跡が見られます。
ワット・プラケーオ中央にある仏塔です。
いくつもの壁龕があります。やはり中には仏像があったり破損してなくなっていたりまばらです。
土台部分には象の彫刻があります。ほとんどは崩れておりかろうじて象とわかるくらいです。
有名な3体の仏像。坐像2体、寝釈迦仏1体でとてもインパクトがあります。
スコータイなどの仏像に比べお顔がややきつい感じです。
ワット・プラタート Wat Phra That
スコータイ王朝のリタイ王によって建設されたといわれる寺院です。
八角の基壇があるチェーディー(仏塔)はカムペーンペット独自の様式であるそうです。
カムペーンペット国立博物館 Kamphaeng Phet National Museum
遺跡の北側にカムペーンペット国立博物館があります。遺跡からの出土品や仏像、タイの民族図鑑的な展示物を見ることができます。
スコータイ様式である遊行仏の出土品。
シヴァ神像。この博物館のシヴァ神像は本物で、歴史公園近くにあるシヴァ神像は、こちらのレプリカになります。
この他にも仏像や焼き物、彫刻など様々な出土品が展示されています。
基本情報
Kamphaeng Phet National Museum
所在地:120 ถนน Pindumri Alley, Nai Mueang, Mueang Kamphaeng Phet District, Kamphaeng Phet 62000
営業時間:9:00 – 16:00
休館日:月、火
入場料:外国人100B
マップ
シヴァ神像 Shiva
カムペーンペット国立博物館にあるシヴァ神像のレプリカが祀られています。博物館の近くにあります。
マップ
カムペーンペット歴史公園 城壁外
カムペーンペット歴史公園の城壁外は、歴史公園を西側から出てRachadumnoen2通りを北に少し進んだ左手に入り口があります。
途中このような防壁を見ることができます。
マップ
チケットカウンターのある入り口はWat Pa Mud Nogのそばにあります。マップはWat Pa Mud Nogの場所を載せておきます。
ワット プラノーン Wat Phra Non
ラテライトで出来た寺院で、良好な保存状態です。基壇と支柱のみが残っています。
本堂には涅槃仏がありましたが、今はほとんど崩壊しています。
支柱は幅1m、高さ5mほどのもので、繋目がなく一つの岩から切り出されています。これを見ると当時いかに高い技術を持っていたかがわかります。
ワット・プラシーイリヤボート Wat Phra Si Iriyabot
ラテライトの高い基壇の寺院が見えます。
プラシーイリヤボートは4つの姿を現す意味で、寺院には4面の壁があり、それぞれに遊行仏、座禅仏、直立仏、涅槃仏が安置されていたそうですが、現在残っているのは直立仏のみとなっています。
これがその壁で、仏像の脚の部分だけが残っています。歩行するような動きがあることから、遊行仏があったのがわかります。
壁の反対側に回り込むといきなり直立仏が目に飛び込んできました。
崩壊した遊行仏の後ろにまさかこのような美しい直立仏があるとは思いも寄らず、鳥肌が立つほどの驚きでした。
この直立仏はカムペーンペット独自の様式でつくられたものだそうです。体の丸みはスコータイ様式に近いフォルムですが、確かにお顔の感じが異なるように思えます。
ワット・プラ シン Wat Phra Sing
高くなったラテライトの基壇の上に坐像が見えます。
顔は鼻と目の窪みがわかるのみで表情のようなものはほとんどない状態です。
奥には仏堂があります。
中には顔のない坐像がひっそりと安置されています。
ワット・チャーンロープ Wat Chang Rop
歴史公園の小高い場所にある寺院です。元は台座の上にベル型の仏塔があったそうです。名前の通り象の彫刻が台座のまわりにあります。
象がならぶ様はとてもユニークで、カムペーンペットで最も個性的な寺院の一つです。
階段をのぼってみましょう。
上から基壇と柱のみになった寺院を見下ろします。
カムペーンペットバスターミナルからスコータイバスターミナルへの戻り
スコータイへの戻りはカムペーンペットバスターミナルからバスで移動しました。
カムペーンペットのランドマーク的な時計台を横目に歴史公園方面から南に下って行きます。
ピン川にかかる橋を渡ります。結構広い川ですね。流れもゆったりしていてのどかです。
しかし橋を渡りきった時点でもう限界。予想以上に距離がありトゥクトゥクを拾って移動しました。
こちらがカムペーンペットバスターミナル。
スコータイは99 999の窓口でチケットを購入しました。
運賃は 74バーツ
買うときは運転免許証、パスポートなどID証明証の提示が必要です。
しばらく待つとチケット窓口の裏にバスが到着しました。
長距離バスだったので行きに比べると遥かに快適でした。
エリアがわかりやすく静かにまわれるカムペーンペット歴史公園
カムペーンペット歴史公園は城壁内と城壁外2つのエリアにはっきりわかれているので、分かりやすいです。
レンタサイクルの有無について気になるところですが、城壁外は結構広いので、スコータイからトゥクトゥクをチャーターするのが一番安心かもしれません。
ただ歩いての遺跡巡りも静かにじっくりとまわれたので、肉体的にハードではありましたが、良い経験になったなと思っています。
今回掲載しているもの以外にもまだ遺跡がありますので、時間があればすべてまわってみるのも良いでしょう。
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